和歌山県高等学校照明コンクールの取り組み

あかりのたより委員感想

 日頃照明機器の設置やデザインなど実践している立場から、今回拝見させていただいたみなさんの作品はどれも素敵なものでした。工夫や意匠を凝らしたもの、実用性を重視したもの、本当に高校生の作品?!と感心しました。

 みなさんはもう実力がおありのようなので、ちょっと先に社会でデザインの仕事をしている先輩の立場からアドバイスをさせてください。

まず、「欲しかったから創る」は、ものづくりの基本ですよね。
それが作品(商品)のコンセプトになっていきます。
相手に明快に伝わるものが工業製品ではヒット商品へとなっていきます。
そして商品には「思いやり」も大切です。

 あなたの作品を点灯する人は、その色や形で喜んでくれただろうか。
 使い方が難しくて困っていないだろうか。
 置き場所や掃除や収納に苦労していないだろうか。…

これからものを創るときに、一度頭に浮かべてみてくださいね。
将来のみなさんが創るものは、世の中に工業製品として数多く生産されることとなり、きっとたくさんのひとたちが、楽しい時間を過ごしたり快適で安心な生活を送りたい!と、求めることでしょう。
あなたの頭から創り出されたものはあなたの分身ですよ。どうか相手を思いやる優しい気持ちを忘れないでくださいね。

みなさんのこれからのご活躍を心より期待しております。

取材後記

最後に

 今までのあかりのたよりの取材は企業さまへお邪魔して最新の有機ELやハイテク照明装置などいわば最先端の“あかり”を取材してきました。
でも今回、工業高校の生徒さんが“あかり”をテーマにアイデアを出し合っているところや、”おばあちゃんへのプレゼントです。和室に合うかなと思って”といった女子生徒さんのさり気ないやさしい“あかり”を取材できました。
 また、南海大地震に備えて、照明器具を考えた田辺高校の生徒さんの作品もすごく良かったです。
 いま、世の中は100年に一度の大不況と言われていますが、これからの“ものづくり日本”を支える若者達はここ、和歌山でも確実に育っています!!といいたいです。

 最後に今回お忙しい中、取材にご協力いただきました和歌山県高等学校照明コンクールの西大会会長(現県立和歌山工業高校校長)、 川口先生、児玉先生をはじめとした事務局スタッフのみなさまそれに生徒さんの皆様にはこの場をお借りして御礼申し上げます。

以上