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ファッションとあかり

(株)クリエーション・パン・スリー 代表取締役 早乙女喜栄子

ファッションショップとライティング

最近の傾向(2001年9月現在)

内 装 照 明
ヤングカジュアル系のお店 新規店の多くが白色系 「ウォールウォッシャー」を用いて壁面を明るくし、店内に入りやすく誘導効果を高めた演出
エレガントで少しフォーマルなアイテムを扱うお店 大理石や黒などのモノトーン系 店内のベース照明の照度を押さえ、部分的にきらめき感のあるライティングにより、商品をドラマチックに演出

「ウォールウォッシャー」・・・一般的に壁面照明器具のことを指す

レディースカジュアルの店写真 レディースカジュアルの店
店頭のウィンドーを明るくし(店内の3倍位が効果的)店内の奥の壁面も「ウォールウォッシャー」というライティング法により、明るくしています。入りやすく誘導効果を高めた演出になっています。

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服選びと色温度

注意!!
ファッションショップの店内や試着室だけで商品を選ぶのではなく、必要に応じて販売スタッフとともに店の外に出て、太陽光の下で確認したほうが賢明です。

寒色系の色の服 暖色系の色の服
照明の色温度が低い場合
(黄みがかったあかり)
色あせて見える 鮮やかに見える
照明の色温度が高い場合
(青白みがかったあかり)
鮮やかに見える 色あせて見える


また、グレーやベージュなどのニュートラルカラーも照明によって色や、イメージが違って見えることがあります。18金のリングやネックチェーンなどは色温度2500Kから3000K(黄みを帯びた光)が美しく、プラチナや色石などは3000Kから4000K(黄みから白みを帯びた光)が美しいとされています。

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服とあかりのコーディネート法

カジュアルレストラン 高級レストラン
あかりのイメージ

色温度が高い

若々しい

色温度が低い

落ち着いている

ゴージャスな煌めき感

服装の見え方

爽やかではつらつとしている。

淡い色調の服 強い色調の服
やや黄みがかるので暖色系の装いがふさわしい。 寒暖の色系の違いはさほど表れないが少し黄みがかる。寒色系の服を着たい場合はビビッドトーンで強い色調の物を選ぶ。白色または黒色のアイテムを1点加えると引き締まる。


原宿表参道の店写真 原宿表参道のブランドショップのショーウィンドー
ヤングファッションの人気ブランドで、明るく軽快な商品に合わせ、照明は青白みが強い(色温度高め)イトでさわやかなカジュアルウェアを演出しています。
N.Yの百貨店のウィンドー
色温度の低いライティングを用いてアルマーニのスーツにふさわしいアダルトで落ち着いた雰囲気を演出しています。
背景には紙のコーヒーフィルターを貼り、中には挽き立てのコーヒーが入っています。
まさにビジュアルだけでなく五感に訴求していると言えるでしょう。
ブライダル&フォーマルウェア店のショーウィンドー
赤のドレスには、黄みがかったライティングが合いますが、このウィンドーでは純白のウェディングドレスや寒色系のドレスもあるため、比較的さわやかなライティングで演出しています。
赤いドレスが少々マゼンダ系になっています。

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服飾素材とライティング

ラインストーンやラメ、スパンコールなどの光る素材が使われている服とパールとの組み合わせ

昼のフォーマルの装いとしてふさわしく、白が映える高めの色温度の場所が適しています。

チュールレース、オーガンジーのような透ける素材を重ねたデザインのスカートの場合
両サイドや背面からのライティングによっては、体のシルエットがくっきり見えてしまい肝心の服のデザインや色柄が見えないことがあるので、正面や斜め上からのあかりがあるところに立つように注意しましょう。
ウール地など厚手の素材の場合
光沢感というより、むしろボリューム感や暖かさが映えるようなあかりがふさわしいので低めの色温度でソフトで落ち着いた暖かみのあるあかりがふさわしく、しかも、あかりの当て方は斜め上からが適しています。
最後に・・・
着ていく服を選ぶ場合、そのデザインや素材、またコーディネートの方法や、一緒に身に付ける小物の種類などをよく考えたうえで、出かけていく場所の照明環境や照明による着映え方の効果を知っていると、いっそう自分自身を美しく演出することができます。


レディースカジュアルの店写真 新宿の百貨店のショーウィンドー
デザイナーズコレクションの中の、オリジナルウェディングドレスです。本来は純白を強調するところですが、あえて、個性的なドレスと合う黄みを帯びたあかりにより、他と差別化したウェディングを訴求しています。

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