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[兵庫県]LEDによる兵庫県立芸術文化センターのエントランスの照明

写真1
図1 LED によるメインエントランスの照明
Fig.1 Lighting of the main entrance by LED.

写真2
図2 エントランス階段上より屋外を望む
Fig.2 The view from entrance stairs to the outdoors.

写真3
図3 屋外からのエントランスのLED 照明
Fig.3  The light of LED of the main entrance.

概要

 兵庫県立芸術文化センターは,阪神・淡路大震災から10年,震災からの心の復興,文化復興のシンボルとして竣工した.コンサートを主として,オペラ・バレエにも対応する大ホール,演劇を中心とした中ホール,室内楽中心のアリーナ形式の小ホールを擁している.

 この建物の素材は,木,レンガ,コンクリート,ガラスと限定した.外装の50万個におよぶ290×70×70(mm) の通常より大きいサイズのレンガは4色を基本に,それぞれ焼きむらをつけ,凹凸をつけて積み上げることで深い陰影が得られるようにした.インテリア壁面を覆う木はマホガニーのムク材を採用.着色せずクリア塗装のみとすることで,ムクの木それぞれがもつ微妙な色のニュアンスとコンクリートに負けない赤の色を表現することができた.構造体である柱,壁,天井は仕上げをせずそのままコンクリートで表現した.杉小幅板型枠の壁は空間に緊張ある力強さを与え,256本のプレキャストコンクリートの柱はリズムと領域間を与えている.照明計画はこれらの本物の材料のもつ素材感をさらに引き出されるようにシンプルで気品ある輝きを求めている.

  • 所在地:兵庫県西宮市
  • 建築面積:10530.53m2
  • 延床面積:33144.92m2
  • 構造:鉄骨鉄筋コンクリート造 鉄筋コンクリート造  一部鉄骨造,PC造
  • 規模:地下1階,地上6階,塔屋1階
  • 設計・監理:兵庫県県土整備部まちづくり局営繕課・設備課, (株)日建設計
  • 施工:建築:大成・奥村・淺沼・森・新井・柄谷・巨勢 特別共同企業体
  • 電気:住友・阪急・共栄・尼崎・今井特別共同企業体
  • 工期:2002年11月〜2005年5月
  • 資料提供 小原和輝(松下電工(株))
    図1〜図3:©松下電工(株)

※本文は照明学会誌第90巻 第7号 2006年7月「照明のデータシート」より引用しています。学会誌には照明設備についての説明も掲載されております。