広島市現代美術館は公立館では国内初の現代美術を専門とする美術館として1989年にオープンした施設である。
今回の改修工事では設計者・黒川紀章による意匠を大切にしつつ経年劣化した箇所の「機能回復」と、これからの美術館に求められる機能を追加する「機能拡張」をLED照明を用いて行っている。
再開後はより使いやすく過ごしやすい、開かれた美術館を目指すと共に、展覧会のテーマや手法を多様化し、時代に合わせた「イロイロ」に挑戦している。
簡単に言えば、美術館内の照明設定を自由自在にできるようにしている。
照明シミュレーションと実証実験を現地で行い壁面照度の確保や照射の工夫がなされている。建築意匠や照明器具などを踏襲しながらより良い照明照射を実現している。展示室は単一でなく各室においてそれぞれ独自性を持たせた照明配置がされている。