幼稚園、小学校、中・高等学校、記念講堂からなる安田学園白島キャンパスの全面建て替え計画である。
キャンパスは「豊かな教育環境を実現する『アカデミカル・ヴィレッジ』の創造」をコンセプトに、中庭を教育と交流の場とする「クラウドラングル」とキャンパスの中心にシンボルを配置し、校舎を回廊で接続する「ザ・ローン」の2つの要素で構成されている。キャンパスの軸となる水盤の正面には1,445席を収容する講堂が象徴的に配置されている。中高・小学校舎は講堂を挟むように配置され、図書館・特別教室からなる「ラーニングセンター」を常に生徒・児童が行き交う校舎の中央に設けて主体的な学習・交流が促される。
各校舎は同一のレンガタイルで構成されたクラシカルなファザードがキャンパスとしての一体感を高めている。このダイナミックなキャンパス再編計画は4期8年にわたる解体・新築を繰りかえすことで、仮設校舎を用いずに実現されている。
なお、キャンパス内の中・高校舎は2020年照明普及賞を受賞しており、今回は小学校、記念講堂が対象となっている。
一言で言うと格調高く品がある。センスが抜群に良い。新講堂の透かしレンガから見える間接照明は、荘厳な建物であると同時に温かみのある空間を醸している。室内大階段に演出性の高いブラケット照明器具を採用することで空間がより引き立ち、開放感も得られる工夫がある。大ホールの舞台照明は、音響設備とともに発表会や講演にも適した配置となっている。