大阪・難波エリアに誕生した日本初進出のホテルブランドである。
オールデイダイニングを兼ねた「トークショップ」は、宿泊客以外も利用可能でローカリティを表す空間となっている。その「トークショップ」吹き抜け部分に吊り下げられたクラウドアートは、雲の様子から様々な兆しを読み取る日本古来の風習「雲どり」をモチーフに制作され、朝から夕方、ナイトタイムを経てバータイムへと、時間の移ろいによる「場の変化」を光による演出で表現している。その下には雲の形を模したコミュニティテーブルが設置され、そこにも雲から落ちる雨の波紋を表現した光の演出が施されている。
ロビーや客室には大阪の産業や日本の伝統を感じさせるデザインやアートが散りばめられており、そこに設置された照明器具も刀や風鈴などをデザインソースにしたユニークな特注器具が散りばめられている。
DMX制御を活用し、光による空間の変化や非日常性を効果的に演出している点が評価できる。特にクラウドアートなどの新たな試みは空間の魅力を高めている。楕円の光を連続的に配した視覚環境は、グレアにも十分配慮されており、非日常感と視覚的な快適性を巧みに両立させた点は総合的に評価できる。