横浜歯科医療専門学校に附属する歯科クリニックの改修プロジェクトである。クリニックが提供する高度な医療技術と先端の設備を象徴するデザインを目指して、アールを活かし、間接照明を主とした照明計画とした。医療施設としてのホスピタリティと先進性を同時に表現している。
外部に面したラウンジ部分の天井はヴォールト型に高く上げ、空間を最大限広く感じられると同時に、光が柔らかくまわり込むデザインとした。診療室内にも主に間接照明を用いて、天井を見上げる事の多い歯科クリニックにおいて患者のストレスを軽減させる照明計画としている。また、診療室やデジタルルームはシースルーとする事で、現場で働く人の姿にスポットが当たる計画とした。当該地区の未来的な街並みとも呼応し、歯科技工士・歯科衛生士を志す学生に夢を持ってもらえるクリニックが実現した。
先進性とホスピタリティの両立を目指したクリニックのインテリアデザインを、丁寧な照明計画がきちんと昇華させている。求められる機能・性能を満たしつつ、照明手法やオペレーションなど光の効果による付加価値を与えることに成功している。