文化エリアと住宅地が交わる土地にふさわしく、フラッグシップとなるシニアレジデンスを創りたいという要望に対し、ランドマークとなる高層建築を実現した。頂部の木調の斜め庇は、柔らかな光とともに、新たなスカイラインをつくり出している。
四季折々の緑と水景のある中庭のティーパビリオンでは、季節ごとに変わる風景を感じながら過ごす等、各所で自然の要素を取り込んでいる。共用部は、スパエリアやダイニングなどの入居者の生活を豊かにする場をコンセプトの異なるフロアに配置し、多様な過ごし方のできる空間を目指した。2・3階の介護型居室フロアは、バルコニー周囲に植栽プランターを配置し、居室内から緑を感じられるとともに、街並みに対し配慮をした。上層階は自立型居室で、遠くの眺望や中庭の緑を感じられる住環境を創造した。
高齢者に配慮した明るい空間となるように計画されており、時間の移ろいなども意識して計画されている。高さを意識した光環境評価を行うなど、利用者の個別の事情に対する配慮が行われている。また、環境配慮なども行われており、多方面から丁寧な検討が行われているプロジェクトである。