1963年に竣工したオフィスビルを地上14階のホテル・ホールの複合建物に建て替えるプロジェクトである。既存建物内には長年にわたり地域に根付き愛されてきた「明治安田生命ホール」があり、建て替えに際して、ホール機能を継承しながらホテルとホールの複合施設として地域に貢献し、地域に愛される建物となることを目指ざしている。
照明計画は、①「街の賑いを生み出すあかり」として建物の輪郭を浮かび上がらせるアッパーライトと植栽のライトアップ、②「パブリックスペースを照らすあかり」として陰影のあるライティングによる居心地の良い空間づくり、③「ゲストを癒すあかり」として壁面をやさしく照らすライン照明、に取り組んでいる。
バリードライトや間接照明の工夫により、ホテルとホールの複合施設に相応しい、安心感と居心地の良さが演出され、重厚感もある空間づくりに成功しており魅力的である。
建築と一体的にデザインされており、冠壁のライトアップは建築との相乗効果で、駅からの印象を強くすることに成功している。