クボタグローバル技術研究所は、大阪府堺市の約34万㎡の広大な敷地を研究開発拠点としている。本拠点の中核施設を担う設計研究棟は、研究現場、執務室などで構成される研究所という有機的な曲面を持つ。テラスはコミュニケーションとやすらぎを提供する場として計画している。6,7階の設計室はリニアな平面プランと天井高7.5mの吹抜け空間を有する大空間オフィスである。1つのフロアにすべての部門の研究者を集め、偶発的なコミュニケーションが生まれやすくなる「ワンプレート型ワークプレイス」を計画している。太陽光パネルにて発電した電力により、共用棟は『ZEB』を取得、設計研究棟全体は『Nearly ZEB』を取得している。現在、日本最大規模のZEB取得建築物(NearlyZEB取得新築で床面積が最大)である。
執務室に対して、直射日光によるグレアを抑制した形状の最上階のトップライト、下階は、すり鉢形状の中央吹抜トップライトによる自然採光利用の高効率化等を建築計画と一体で計画し、照度制御を行うなど、自然光と人工光との融合を徹底化し高評価に値する。