発酵をテーマとしたHAKKO(発酵)パークへ訪れる人々を迎える玄関口として計画された。発酵技術の根底にあり同社の掲げる理念のひとつである「自然との調和」を表現するため、建物には木材を多用している。3枚のアーチ状の大屋根は南側に望む瀬戸内海から背面の山との連なりに溶け込むデザインとなっている。伸びやかなアーチを描く大屋根は建物外部からも見通すことができ、まるで宙に浮いているかのようにも見える。エントランスへと続くアプローチに設けたフットライトの光が訪れる人をやさしくホールへと迎え入れる。木の天井とガラスのサッシで構成されたホール内部は海へと続く外部の景色と連続した解放感のある空間となっている。天井面を明るく照らすことでホールに広がり感をもたらしている。
自然に溶け込むデザインを活かし、木質感あふれる内部空間を照明により開放的に見せることに成功している。また、外構も含めた建物全体の雰囲気と照明器具がバランスよくマッチしている。