長門市のラグビーW杯2019キャンプ地招致事業として、クラブハウスや屋根付観客席、夜間照明、ラグビーゴール等を整備し、合宿利用による宿泊需要の増加など、地域経済の活性化等、スポーツツーリズムへの寄与を目的とした天然芝と人工芝ピッチを備えた俵山多目的交流広場の再整備計画である。
クラブハウスは、ラグビーをはじめスポーツによって長門市と日本全国、そして世界とをつなぐゲート(門)をコンセプトとして、元乃隅稲荷神社を想起させる特徴的な門型の木架構と、背景に広がる美しい山の稜線を切り取る水平に伸びる屋根によって長門の歴史や俵山の美しい自然と調和する建築を目指した。グランドに面した部分には開放感あるガラスが多用されており、内部の光が建物の明るさ感を演出している。デッキテラスも埋込みアッパー照明により天井面が明るく照射され、落ち着きがありながら、明るい外観となっている。
木材を綺麗に演出する照明手法となっており、建物と調和がよくとれている。また、埋込幅の小さいすっきりとした照明や間接照明のみで計画された廊下等、工夫がなされており、LEDの特徴がよく活かされている。