JR岡山駅近くに立地する岡山済生会予防医学健診センターは、医療機能強化・災害時の安全性確保、利便性の向上を目指した岡山済生会総合病院の再編の一環として新築された地下1階をサービスヤード、1階から7階を自走式立体駐車場、8階、9階を健診センターとした複合用途建物である。駐車場の上に乗る健診センターを、最上部の大庇と開口部により上空に浮かび上がらせ、上下に重なった二つの用途の特徴そのままを外観デザインとしながらも、アースカラーのタイル採用等により、隣接する既存外来センターとのデザインの調和を図っている。
健診センター待合スペースは、天井面にアートを演出し、北側に広がる窓からの風景と一体となる心地よい空間としている。また、中待合スペースは木調の壁面及びアースカラー系の床面にて落ち着いた雰囲気を演出し、健診に訪れる人がリラックスできる空間としている。
病院の診察室は、LEDベースライト埋込下面乳白カバー付器具により、グレアを低減し、来訪者や医療スタッフへ配慮している。また、駐車場の照明は、外部から光源が見えない工夫がなされている。