山梨県韮崎の盆地に位置し、富士山、八ヶ岳、南アルプスなど360度を山に囲まれた立地を活かし、山岳風景に調和する建築を目指した。精密部品を製造するクリーンルームを取り囲むように、見学・厚生エリアを配置することで、最先端の生産プロセスを見学回遊しながら、同時に外部の豊かな自然環境を望めるよう工夫している。4階まで上がる内部階段は、山を巡るように建物内を散策できるように、建物の外周部に外部から見えるように設置している。製造プロセスは、立体自動倉庫や自動搬送台車などIoT技術により、省エネ化・自動化が図られており、日本を代表する高品質なスマートファクトリーが実現されている。それらの新しい生産のあり方を地域に公開し、韮崎の人材教育に貢献するため、地域のランドマークになるような開かれた工場としてデザインされている。