1階にオフィスとギャラリーを備えた自社保有の社員寮の計画で、日本初のCLT壁+コンクリートスラブによる5階建て木造耐火建築である。
計画地は細い路地に店舗や集合住宅が立ち並ぶ界隈性のある街並みにあり、路地のある街の景を建物に引き込み、住戸内に通り土間を設けることで、人と街の繋がりを生むサスティナブルな都市の集合住宅を創出している。
通り土間は住まいに自然光や風を取り込み、シーン応じて縁側、前庭、リビングの延長として日常を豊かにする。照明計画は、自然光と調和する最小限の人工照明で心地よい明かりに包まれる住空間とし、環境に配慮するとともに木やコンクリートの素材や質感を演出する柔らかい明かりで、地域や住み手に癒しを与える照明デザインとなった。
使われ方によって手軽に変更できるようにフレキシブルな照明計画がされている。CLT外壁を柔らかい光で優しく照らし、都市木造の社員寮としてひっそりと佇む姿に建築物のファサードと、都市の調和を感じる。