福岡市の人工島アイランドシティに建築された住戸数288戸、地上44階建てのタワーレジデンスである。「人・まち・大地とつながる」をコンセプトとし、地域住民を含めた人とのつながり、住宅地として開発が進む街とのつながり、超高層でありながら大地とのつながりを実現する。
ファサードデザインは、まちのランドマークとなるよう構成し、住民の第二の大地としてのスカイガーデンはEVホールに面して設けた。光と風、緑景によって外環境をタワー内に引き込み、まちの緑を立体的につなげる役割を果たす。タワー内に設けた多彩なパブリックスペースは、住民の交流の場となるほか、ステップガーデンと一体となってまちに開かれたパブリックスペースとなる。
公開空地としてまちに開放されたランドスケープは、エリアごとにテーマを設けた使われ方や樹種で計画し、九州地方の集合住宅プロジェクトで初めて都市緑化機構のSEGES認定を取得した。
パブリックスペースは、グラフィックアイQSによるスケジュール制御を行い、時間帯毎に異なる空間演出を可能としている。また、エレベータホールからの漏れ光が存在感を示しつつも周囲に溶け込むように工夫されている。外構の照明も敷地全体のバランスを考え、統一感のある計画がなされている。エントランスやラウンジなど随所で上質な建築化照明が施されている。