福岡市青果市場の移転に伴う跡地利用プロジェクトである。「新たな公共性を紡ぐ出会いの広場」をコンセプトに、①「パーク」によるまちへの高い開放性、②緑の拠点としてまちを潤す環境の創出、③出会いと体験を誘発する施設配置に取り組んだ。
施設全体に9つの特徴ある「パーク」を配置し、それらの繋がりをデザインすることで、公園が商業施設に連続していくような高い開放性のある施設を目指した。また、敷地の約20%を緑化し、さらに屋上・壁面緑化を立体的に展開することで、パークの連続性と呼応した豊かな緑環境を創出している。「まちーパーク―施設」を巡る人々の空間体験の連続性と偶発性をデザインし、そこで生じる新鮮な出会いと体験で施設全体の魅力を高めた。
照明計画は上記と呼応して「まちへと繋がる「パーク」のあかり」「緑とともにまちを潤すあかり」「出会いと体験を誘発するあかり」として展開した。
スケジュール設定が可能な照明器具を採用することで、時間や運用方法によって照度を設定し、省エネルギーに配慮している。外構・施設内いずれでもダウンライトが効果的に使われ、きらめき感が演出されている。商業空間では意匠と融合した照明が意識され、高いアミューズメント性が表現されている。