大阪の南北基軸、御堂筋近傍に建つテナントオフィスビルである。車両中心の都市インフラである御堂筋の喧騒から一区画離れた落ち着きを有し、地下鉄本町駅の中央に位置する当敷地は、職住一体化が進む本町の歩行者空間のハブとなるポテンシャルが潜在する場所である。軒高11mのピロティによりポケットパークのように明るい空間を創出してこれを顕在化し、ここに暮らし・働く人の交流と発信の拠点となる街区光環境を形成した。
オフィス照明は600角システム天井を9等分した照明器具を開発、任意の照明灯数や設備器具をレイアウトできる仕様とし、灯具の高効率化、昼光センサー制御によりユーザーオリエンティッドなフレキシビリティと省エネ化を推進した。
オフィス街にあって大きなピロティが建物と街をつなぐ場所となっている。
オフィスとして使う昼間の落ち着いた佇まい、歩行者への夜間の明るさの提供など、街区を効果的に演出している。
フレキシブルに組み換え可能なグリッド照明を採用するなどワーカーに快適な光環境を提供すると同時に、ZEB Orientedを取得した高い省エネルギー性など、都市部のオフィスビルの照明計画として評価されるものである。