東京駅八重洲口正面に建つ多機能用途から構成される都市再生特区を活用した超高層複合建築物である。かつて、堀や水路が張り巡らされ、人や船、モノ、情報が行き交う様々な活動の結節点であった八重洲という土地に、動きのある風景や多様性を建物内外に建築や光によって表現することをデザインコンセプトとしている。外部は風を受けた船が帆をはらませ進んでいくようなおおらかで透明な曲面ガラスファサードが、グランルーフと呼応した演出性と機能性を併せ持つ抑揚のある光によって、歴史性と品格を併せもつ東京駅前の新たなシンボルとなるよう表現した。内部は多様な用途や空間をつなぐテーマ「風・水・光の流れ、人の動き」をデザインコンセプトとし、自然環境と一体となる高揚感のある光をデザインしている。
快適性や多様性に配慮した、繊細な照明計画となっている。周囲建物とも呼応するファサードや頭頂部のライトアップが実現されている。