南海トラフ巨大地震などの自然災害に備え、最先端の技術で市民の安全・安心を守る中核施設として、高松市本庁舎に隣接して整備された。常設の災害対策本部室のほか、危機管理課や消防局、下水道部、香川県広域水道企業団などが配置されており、これらが密接に連携することにより、24時間体制で災害対応を行う事が出来る施設である。
オフィス空間は耐震安全性と大空間の快適性確保のため、吊り天井レスとし、LED笠なし型器具を天井グリッドに合わせてデザインされたフレームの上下面に納め、明るさ感の高い執務環境を実現した。
災害活動時に建物内で方向感覚を見失わないよう東西色分けされたコアを照らすよう、廊下のダウンライトは壁際に寄せた配置とし、中庭は瀬戸内の多島美をイメージした白玉砂利敷きの石庭として、月明かりのように上部から指向性スポットライトで照らしている。
防災合同庁舎という特殊な施設を考慮し、吊り天井レスのグリッドフレームの上下面に照明器具を内蔵し照度を確保できている。災害時における長期間の執務を考慮して、画面への映り込みや光源が目に入らない配置計画となっている。また空間の明るさ感を基に設計されており、照度だけではない人の感性も考慮するなど工夫がみられる。