LED照明改修が施された6,000㎡もの圧倒的な面積をもつワンフロアオフィスは、施設中央に走るプロムナードのルーバー制御トップライトからの柔らかな自然光と、その両翼にあるオフィスタスク・アンビエント照明で、自然光と人工照明が融合し大空間の機能照明を満たす、当時最先端の環境計画が行われている。当改修では、既設放電灯光源によるアンビエント照明の、新たなデザインが施された高光束LEDバー内蔵アンビエント照明器具への更新、間接照明・ダウンライト等 付帯照明設備のLED化が行われた。これまで執務室としての維持照度としてはタスクライトが必要であったが、空間照度を強化するLEDアンビエント照明で間接光を大幅に増加させる事で、従来よりも明るさ感の高い、活発な知的活動が可能な空間が実現した。改修設計プロセスでは、照明制御方式、現状と異なる直射アンビエントハイブリッド照明方式、一般的な直射照明方式についても実機設置し、照度数値以外に関する印象の確認も行った。
タスク・アンビエント方式により光源が全く露出せずグレアのない空間を実現している。また、白色の天井面の大空間の執務室を色温度5000Kのアッパー照明でグレアレスの空間を作り、明るさ感も高く、快適で経済性も高く、効果的なタスク・アンビエント照明手法が徹底されている。中央アトリウムの自然光は直射光を制御することで、明暗差による執務空間の明るさ感低減を防止しており、効果的である。