多様な世代の交流と、幅広い公共サービスの展開を目指す新しい公共施設で、東西2つの棟からなる。西棟1階には図書ラウンジやレストラン、健康スタジオ、児童センターなど、2階には市役所の子育てと健康に関する課や市民支援室、3階は保健センターになっており、母子保健や食育指導といったサービスを提供する。東棟の1、2階には駐車場をおさめ、西棟から渡ってきた3階に専用庭を備えた子育てサロンを配している。屋根の架かった「そとのひろば」が駅前広場から人々を招き入れ、「なかのひろば」と称する建物内の共用エリアを経て「屋根の上のひろば」へと連続する。その先にある可児川のほとりまで降りていける立体的な遊歩空間をなしており、全体として大きな住居のような趣をもたせている。
地域の生活に密着した公共施設であり、子供から高齢者まで様々な世代に利用されることを意識し、優しく品位ある光環境がデザインされている。建築のデザインやその特徴の一つである木の質感を生かしながら魅力的な照明で彩ることで、市のシンボルとなる施設を生み出している。豊かな光環境を持つ公共施設として今後のモデルとなり得るものであり、照明普及賞にふさわしいと評価した。