心地よさと光について

1. 心地よさを感じるときのメカニズム

心地よさを感じるとき、以下のような事が関係して感情を認識すると思われます。

1. メラトニン

・・・眠りを誘うホルモン。

人間はもともと昼光性であり、明るい昼に活動し、暗い夜には休息(睡眠)する習性を持っています。太陽光の変化に対応して活動と休息を繰り返しており、1日24時間を一週間とするこうした身体の変化をサーカディアンリズムといいます。
このリズムに関係するのがメラトニンというホルモンで、夜間に分泌が高進し、昼間に低い顕著な日内変動を示します。

2. 交換神経と副交感神経

・・・交換神経は、昼間、活動的なときに活動する神経。

副交感神経は、体を緊張から解きほぐし、休息させるように働く神経です。

3. 脳波

・・・心地よさを感じるとき、β波よりα波が多く出現します。

4. セロトニン

・・・心と体を整える役割のホルモン。

「安らぎ」を与えてくれるホルモンとも言われています。
セロトニンが不足すると感情にブレーキがかかりにくくなります。

※セロトニンの分泌

日中に分泌されます。
朝日を浴びたり、運動したり、ある一定のリズムを刻むと分泌され、ストレス発散や心地よさにつながるといわれています。

 例:1/fのゆらぎ

  ローソクや暖炉の薪の炎は、ランダムな明るさをもったあかりを灯しています。
  ランダムな変化の中にも自然な法則があり、これを「1/fのゆらぎ」と称します。

2. 光の要素

心地よさを感じさせる光の要素です。

1. 色温度

・・・光源の光の色を物理的に表すための値。

光源の発する光は温度が低いと赤く、温度が高くなるほど赤から黄、白、青白へ変わります。
この温度と光の色の変化との関係を使い、温度で光の色を表しています。

2. 照度

・・・光の受けた面の明るさを、その面が受けている光の量で表す値。

3. キラメキ感

・・・光源の輝き

3.照度と色温度

  1. 心地よい光環境は照度と色温度のバランスで決まります。
  2. 自然界に近い光環境を人は心地よいと感じます。

4. 心地よさと光

1. 用途の異なる空間で心地よい光が変わってきます。

心地よい光 用途 施設事例
高照度高色温度: オフィス・学校・工場・明るい店舗 株式会社たけびし本社
アウディ豊洲
中照度中色温度: 店舗  
低照度低色温度: 住宅・飲食店・ホテル・アミューズメント施設 新横浜ラントラクト
イルクオーレ 伊勢崎店

それぞれの空間にあった照度と色温度で設計することで、心地よさを得ることができます。