足摺海洋館 SATOUMI 55

四国1高知県土佐清水市

照明普及賞受賞

  • 高知県立足摺海洋館
  • 株式会社大建設計
  • 有限会社艸建築工房
図1 竜串湾大水槽
図1 竜串湾大水槽
図2 サンゴ水槽
図2 サンゴ水槽
図3 外洋水槽
図3 外洋水槽
図4 ウミウシ・クラゲ水槽
図4 ウミウシ・クラゲ水槽

概要

 1975年にオープンした、旧足摺海洋館の老朽化や耐震性能の不足により、高知県土佐清水市の竜串湾を望む隣接地に新たに建設した最新の水族館である。竜串エリアすべてが大きな自然のミュージアムであることをコンセプトに、足摺の生態系をリアルに展示し、目の前に広がる竜串湾の自然やマリンアクティビティが連動するように考案された施設である。竜串湾大水槽は、調色調光型LEDスポットを水面に垂直に照射し、色温度や明るさを時間とともにコントロールして自然に近い光環境を創出し、サンゴ水槽は、サンゴの中の褐虫藻を光合成させサンゴの育成に必要な栄養素をつくるために、吊下型LED照明で高色温度、大光量である太陽光に近いフラットな波長の光を再現している。

  • 完成:2020年 7月(新設)
  • 延床面積:3,397.81㎡、展示水量:712.01t、常設展示水槽数:70基(約350種15,000点)

2020年照明普及賞 寸評

  • 水槽内を自然に近い光環境にし、朝日、昼光、夕日の色温度や明るさを時間とともにコントロールしている。また、透明感のある高色温度の光を使い、自然光が差し込んでいるような煌めき感を創り出している。
  • 生態系や見せ方に合わせた光色選定や照明手法により、幻想的な水中環境を演出し、水槽と通路部に明暗差をつけることで自然と水槽に目がいく照明効果を実現している。