梅小路ポテル京都 41

関西2京都府京都市下京区

照明普及賞受賞

  • JR西日本不動産開発株式会社
  • 株式会社JR西日本ホロニック
  • 株式会社大林組一級建築士事務所
  • 大光電機株式会社
図1 外観:メイン入口
図1 外観:メイン入口
図2 1階吹抜けエリア
図2 1階吹抜けエリア
図3 1階レストランエリア
図3 1階レストランエリア
図4 1階カフェエリア
図4 1階カフェエリア

概要

 京都水族館に隣接する梅小路公園沿いのホテルである。「ポテル」は、物資や文化の出入り口を語源とする「Port」と「Hotel」の造語で、地域に根ざしながらも、国内外の方々の交流の玄関口となることを目指すとともに、「 ゜」を付けることで、様々なことが繋がっていく「ご縁」を意識したネーミングとなっている。
 公園側の外観はスラブラインと目隠しを兼ねた縦ルーバーの規則的な格子で構成している。目隠しルーバーと軒天井の木調の仕上げは公園側の自然に溶け込むように配慮すると同時に、ランダムに配されたルーバーが外壁のアクセントとなっている。各客室で構成される規則的な格子の中に貫入させた白いフレームは、エントランス・カフェの吹抜け空間や、各階のコモンスペースの人が行き交い、集い、過ごす空間を外観に表出させている。また、地域の方も利用できる2階建ての低層棟とバッファとなるオープンスペースとを配置し、勾配屋根で構成した低層棟はその建屋の隙間を路地的な空間に設え、昼夜を通して地域の方も楽しむことができる空間として構成している。(2020年3月完成、地上5階、144室)

2020年照明普及賞 寸評

 人の出会いを大切にした京都のホテルである。無線調光システムを取り入れて時間によりシーンを変化させるともに、外部から内部に渡って、丁寧に落ち着いた雰囲気を漂わせる照明計画がされている。外部アプローチ、レストラン・カフェテリア、客室階廊下、庭園など、それぞれの場所で個別に照明計画が工夫され、かつ全体的に一体感と高級感があり、照明による建物演出、雰囲気演出の効果が大きい。