複数の再開発工事が進められている渋谷駅周辺のプロジェクトの1つであり、首都高速・国道246号線と道玄坂に挟まれた丘の上に位置する。本計画ではBCPを含むビルスペックの充実を行いつつ、より生産性の高い働き方が実現できるワークプレイスの構築を目指し、サードプレイスとして利用可能なラウンジなどの「場」の提供を行っている。
照明計画についてはオフィス内はグリッド照明を設置し、昼光制御を行っている。生産性向上の一環としてエントランスホールにサーカディアン照明の導入、渋谷の玄関口となる立地を生かした外装演出照明、ピロティは間接照明主体とし、建物の足元を最大限街に開く工夫を行っている。
よく検討、配慮された照明計画によって美しく、完成度の高い光環境となっており建物の付加価値を高めている。地震への懸念から敬遠されがちな吊り下げペンダントをポリカーボネート樹脂で製作、安全性と意匠性を両立させている。エントランスのサーカディアン制御、特注ペンダントなど、入居ワーカーの生産性や寛ぎに配慮した照明環境となっている。ピロティの間接照明主体の柔らかい照明デザインは周囲と一体化して効果を上げている点も優れている。