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第82巻 第12号 1998年12月

特集 空間とひかりのデザイン

 あいつぐ新光源の開発に伴い,ここ数年間の間に空間のデザインも大きく変化してきている。ランプの効率改善に伴い,「省資源化、省エネルギー化」が社会ニーズになっている。快適性を中心に「心を豊にする照明」「地球環境にやさしい照明」と次々とキーワードが加えられているが,特に最近は「健康」「安全」というキーワードが主流になっている。そこで、省エネルギーを中心に「空間の変化に伴う照明のあり方,空間演出の注意点,今後の課題や方向性について」インテリアデザイナー、建築設計者,インテリアプランナーの立場から,いろいろなジャンルに分け語って頂く。 快適環境作りに付いては,視環境の快適性評価も含め,高齢者対応住宅照明のデザインも避けて通る事が出来ない。又医療機関では高齢者の睡眠障害やうつ病に対して光療法が注目されている。 景観照明の快適性についても安全性,省エネ,美的効果を中心に考える必要があり,汚れ防止の為に光触媒を使った蛍光ランプや照明器具の開発が進んでいる。  公共施設やオフィス関係についても昼光も含めた省エネ計画やCO2を考慮した計画が優先されている。 以上の視点からそれぞれの分野の専門家の方々に考えて頂き、今後の「空間のデザイン」の方向性を探ろうとするものである。
(学会誌編集委員会委員  田中 信代)

■照明のデータシート
(No.1118)神奈川県・川崎航路トンネルのプロビーム照明 栗本雅之 937
(No.1119)徳島県・大塚国際美術館展示室の照明 福田 悟・横路重巳 939
(No.1120)鹿児島県・カウンタービームによる西陵トンネルの照明 鈴木 徹 941
■ライティングフォトグラフ
(No.150)広島県・国立江田島青年の家の照明
 
南 幸伸 943
(No.151)宮城県・南三陸"ホテル観洋"の照明 宇佐美真弓・松下 進 944
■今日の課題
 21世紀を目前にして   945

特集 空間とひかりのデザイン
■資料
空間の変化と照明のあり方 竹内義雄 946
快適環境づくり 中島龍興 950
小学校の照明 近田玲子 956
わずかな光による美しい景観デザイン 面出 薫 960
オフィス・複合施設のパブリックスペースのデザインと光 亀井忠夫 963
支部大会・支部連合大会における照明関連の技術動向 古田 隆・大澤隆司
岡田稔之・川端賢治
穂積順一・安田丈夫
968
■会議報告
平成10年度電気・情報関連学会連合大会 須藤 繁 974
■文献紹介 976
■文献ガイド 977
■学会記事 978
■学会カレンダー 979
■会告 980
■新製品 986