このたび、本学会にて作成したJIS原案が、日本工業標準調査会の審議をへて、平成24年6月20日に制定されましたので、概要を以下に紹介します。
この規格は,2007年に制定されたJIS C8152「照明用白色発光ダイオード(LED)の測光方法」(以下,旧規格という)の内容を見直して,部編成のJISとして再制定したものである。
旧規格制定以降,白色LEDの性能が向上し,照明用に広く使用されるようになり,様々な製品形態が普及した。そこで,照明用LEDの製品形態ごとに測光方法を纏め直すことにして,白色LEDパッケージの光度及び全光束を測定する方法を,JIS C 8152-1として制定した。これに伴い,旧規格は廃止された。
この規格の特徴は次の通りである。
(1) 適用範囲となる製品形態はLEDパッケージであり,旧規格の多くの部分について継承する。
(2) J製品形態を明確にすることを含めて,用語を見直した。
(3) CIE127で推奨されているCIE部分LED光束(Partial LED Flux)の測定方法について,旧規格では附属書(参考)の扱いであったものを,附属書(規定)に改めた。
(4) 同じくCIE127で推奨されている分光分布の補正方法(スリット幅補正)について,新たに規定した。
(5) 測定の不確かさについて新たに規定して,留意すべき最低限の評価項目を明確にした。
なお,今回,その他の製品形態の測光方法も次の通り整備され,照明用LEDの測光方法のJIS体系はさらに明確になった。詳細については,それぞれのJISを参照されたい。
本規格が広く活用され,LED照明事業の発展及び普及の促進に寄与できるよう,大いに期待する次第である。